日本の「座る」は美しい

美しい日本を語る時、日本人の所作もその代表的なものの一つと言えます。中でも座る姿勢の美しさは世界でも類を見ないものです。
しかし、現在の日本人が椅子に座る姿勢はそうとは言い切れません。 これは、西洋的感覚の椅子と、本来の日本人の身体的特徴や、昔からの座るという精神的感覚と少なからず誤差があるからだと考えられます。昔から日本では、椅子を使わず、日常の中でそのシチュエーションに合った座る姿勢を自ら作り練ってきました。
それがお茶やお花、舞い等の中で、機能面、精神面をより洗礼させ、芸術とも言える美しい座る姿勢を手に入れたのです。 椅子が日常的に使われる事が当たり前になった現在にあって、「SORA」 は、日本人が古来より培ってきた、”美しく座る”姿勢の機能面や精神面に 着目し、考えられた新しい概念の椅子です。

美しい姿勢=機能的な姿勢

人間にとって一番機能的な姿勢は2本の足で直立している時の姿勢だと言われています。日本人 はこの状態を座ることでもつくりだしてきました。座ることにくつろぎを求める西洋的な座る感覚 との違いがここにあります。”SORA”は直立した姿勢のまま真っ直ぐ腰を下ろして座ることで、この 日本的な座る姿勢を椅子でも比較的簡単につくることができます。

美しく座る習慣=腰痛の予防

日本人が着物を着て床座に座って生活していた頃、現代のような腰痛や肩こりは、ずっと少なかったと考えられます。 ”SORA”は軽く、日常生活のあらゆる場面で気軽に使うことができます。 毎日の習慣の中で、美しい姿勢をとることで、腰痛や肩こりなどの予防になります。

美しい姿=美しい心

『SORA』の最大の特徴はデザインの美しさです。 日本の茶道に見られる、美しい姿、形を求めることで心を美しく磨く修練。 これは座る姿勢だけではなく、あらゆるもののかたちや人の所作の中に美を見出すことで、機能性と精神の豊かさを求めてきた、世界に誇れる日本独自の文化だと言えます。